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クラシックフォーマット環境論
基本編から08までの変遷を振り返る
執筆: めし / Duel Studio Classic 開発者
「クラシック」 という遊び方の前提
「クラシック」 とは、 デュエル・マスターズの初期のカードプールだけを使って遊ぶ、 コミュニティ発の遊び方だ。 公式が運営している正規環境ではなく、 プレイヤーたちが「あの頃のカードプールで遊ぶと、 環境が固定されていて研究が深まる」 と気付いて広めてきた文化。
クラシックを「面白い」 と感じる理由は、 大きく3つある。 1つはカードプールが固定されていて、 新セットの追加で環境が崩れない安心感。 2つ目は、 当時のシンプルなルールデザインの面白さ。 3つ目は、 同じカードプールを何ヶ月、 何年と研究し続けることで生まれる、 深い読み合い。
クラシックには、 大きく分けて3つのレギュレーションが存在する。 基本編、 05、 08。 それぞれが扱うカードプールの範囲が異なり、 ゲームの肌触りも変わる。 この記事では、 その3つを時系列で振り返り、 各時期の特徴と、 めし自身が遊んできた中での印象を書き残しておく。
基本編 (DM-01 〜 DM-05) — 純粋なTCGの原点
基本編クラシックは、 DM-01 (第1弾) から DM-05 (闘魂編開始直前) までのカードプールを使う。 デュエル・マスターズの最初期で、 ゲームシステムが最もシンプルだった時期だ。
基本編には、 後の時代に登場する複雑な能力 (進化、 クロスギア、 ゴッドリンク、 サイキック等) が一切ない。 純粋な召喚、 攻撃、 シールドブレイク、 そしてS・トリガー。 ゲームの根幹を構成する要素だけで遊ぶ。
代表的なデッキタイプとしては、 単色ビート (赤単速攻、 緑単マナブースト)、 2色コントロール (青黒、 白青)、 シールドトリガー受けの中速デッキ、 が並ぶ。 派手な進化やリンクは無いが、 そのぶん「カードの基礎性能」 を直に体験できる。
シールドトリガーの登場は基本編で最大のシステム的発明だ。 「シールドを割られた瞬間に逆転する可能性が残る」 という構造は、 デュエル・マスターズの代名詞になる。 これが無ければ、 デュエマは数あるTCGの一つに埋もれていたかもしれない、 とめしは思う。
基本編クラシックの魅力は、 「複雑なルール解釈に悩まされない」 こと。 初めてクラシックに触れる人に勧めるなら、 まずは基本編。 試合のテンポが穏やかで、 1枚1枚のカードの強さがゆっくり味わえる。
05クラシック (DM-06 〜 DM-16) — 多様性の黄金期
05クラシックは、 DM-06 (闘魂編1弾) から DM-16 (戦国編4弾) あたりまでのカードプール。 基本編に対して、 進化クリーチャー、 クロスギア、 文明特性の明確化、 という3つの大きな変化が加わる。
進化クリーチャーは、 「指定種族のクリーチャーの上に重ねて召喚する」 という新しいシステムだ。 マナコストが安く召喚酔いがない、 という利点で、 「下準備からのトップアウト」 という新しい戦略の流れを生んだ。 ボルバルザーク系の進化龍が象徴的で、 当時の公式環境でも環境を席巻した強さを持つ。
クロスギアの導入で、 「クリーチャーに装備して強化する」 という新しい遊び方が加わる。 クロスギアは装備中のクリーチャーが破壊されても場に残り、 別のクリーチャーに付け替えられる。 除去耐性の付与で、 中速デッキの戦い方が一段深くなった。
文明特性も、 この時期に明確になる。 光はブロッカーと防御、 水はドローとバウンス、 闇は破壊とハンデス、 火は速攻とスピードアタッカー、 自然はマナブーストと大型展開。 これらの「お決まり」 が共有されることで、 デッキ構築の入門が一気にしやすくなった。
05はクラシック全体で見ても、 「最もデッキの多様性が高い時期」 と評される。 5文明それぞれにアーキタイプが成立し、 多色や進化軸のデッキも実用域。 メタゲームが回りやすく、 「今日はあのデッキを持って行こう」 という選択の楽しさが、 ここで最大化される。
「クラシックの黄金期」 と呼ぶ人が多いのも05だ。 めしも、 一番好きなクラシックを聞かれたら、 迷わず05と答える。
08クラシック (DM-17 〜) — パワーカードの饗宴
08クラシックは、 DM-17 (極神編1弾) 以降のカードプール。 ドラゴン推しの時期と重なり、 ゴッドリンクやサイキック・クリーチャーといった、 さらに大きなシステムが追加される。
ドラゴンの強さがこの時期の特徴だ。 ドラゴンサポートを軸にした「赤緑ドラゴン」 が、 環境の代表的なデッキタイプとして定着。 マナブースト → ドラゴン展開 → 連続攻撃、 という分かりやすく強い動きが成立する。
ゴッドリンクは、 複数のゴッドを並べて連結することで巨大なゴッドリンク体を形成する、 特殊なシステム。 単体でも強いゴッドが、 連結することでさらに巨大なクリーチャーになる、 という派手な演出が魅力だ。
サイキック・クリーチャーは、 デッキ外の「超次元ゾーン」 から特定の条件で呼び出すクリーチャー。 ゲーム開始時から場外で待機していて、 タイミングが来たら飛び出してくる。 リソース消費なしで強力なクリーチャーが出てくる、 という構造で、 ゲームのテンポを大きく加速させた。
08は、 全体的に「カードパワーが強い」 環境だ。 1枚1枚のカードが派手で、 展開も早い。 一方で、 強いカードが偏ると環境が固定化しやすく、 「事故性が増える」 「型が決まりがち」 という指摘もある。
めしの印象では、 08はクラシックの中で最もアグレッシブな環境だ。 「強いカードを叩き付ける気持ちよさ」 を味わいたいなら、 08。 「シンプルなTCGの面白さ」 を味わいたいなら、 基本編。 そして「環境の多様性」 を楽しむなら05。 こうやって遊び分けるのが、 クラシック全体の楽しみ方だと思う。
各時期の代表デッキタイプの変化
時期ごとに代表デッキを並べると、 デュエル・マスターズというゲームがどう進化してきたかが見える。
基本編の代表デッキ
- 赤単速攻 (序盤の手数で押し切るシンプルなビート)
- 白青コントロール (ブロッカー + ドローで耐える伝統型)
- 緑単ブースト (マナ加速 + 大型クリーチャー展開)
05クラシックの代表デッキ
- ボルバルザーク中速ビート (進化龍を軸にした攻撃的中速)
- 水/闇コントロール (ドロー + ハンデス + 大型進化)
- 自然軽量ビート (マナ加速 + 軽量パワークリーチャー)
- 光ブロッカーコントロール (受けて固めて勝つ玄人型)
- クロスギアビート (強化したクリーチャーで押し切る独自型)
08クラシックの代表デッキ
- 赤緑ドラゴン (ブースト → ドラゴン展開 → 連続攻撃)
- サイキック型ビート (超次元からの即時展開)
- ゴッドリンクコントロール (神格連結による巨大クリーチャー)
- 5色コントロール (多色カードを軸にした受け中心)
基本編から08まで、 デッキタイプの数だけ見れば年々増えている。 だが、 「環境の多様性」 と「デッキタイプの数」 は別物で、 ある時期に強カードが集中するとアーキタイプ数の割に環境は単調になる。 デッキ数ではなく、 環境のバランスを見る目線で各時期を比較すると、 また違った景色が見えてくる。
カードプール固定の魅力
クラシック全体に共通する最大の魅力は、 「カードプールが固定されている」 ことだ。 公式環境では新セットが追加されるたびに環境が変動するが、 クラシックは違う。 同じカードプールを、 何ヶ月、 何年も研究し続けられる。
これは、 デュエル・マスターズに限らずTCG全般に通じる話で、 「環境が崩れない」 ことは、 デッキ構築の楽しさを長く持続させる。 新カードに追われない分、 「このデッキはこういう動きで、 このマッチアップではこう動かす」 という、 細かい部分の研究が深まる。
新カードを買い足し続ける必要が無いのも、 大きな利点。 一度カードを揃えれば、 そのカードで何年も遊べる。 経済的に優しいだけでなく、 「カードへの愛着」 がじっくり育つ。 1枚1枚を覚え、 何度も使い、 その性能を肌で理解する。 これが、 短期環境を追いかけるだけでは得られない感覚だ。
めしの個人見解 — どれが一番面白いか
「3つのクラシック、 結局どれが一番面白いの?」 という質問は、 めしも何度も受けてきた。 答えは人によるが、 めし自身の見解を書き残しておく。
めしから見て一番バランスがいいのは05。 5文明それぞれの個性が立っていて、 多彩なアーキタイプが共存する。 「自分の好きな文明で組んで、 ちゃんと戦える」 という体験ができるのは、 クラシックの中で05が突出している。 メインで遊ぶレギュレーションを1つ選ぶなら、 めしは迷わず05を勧める。
08はパワー寄り。 強いカードを並べて派手に殴る楽しさを味わいたいときに最適。 ドラゴンを軸にしたデッキは特に気持ち良く、 「TCGの爽快感」 をストレートに体験できる。 ただ、 デッキ選択の幅という意味では05より狭い印象がある。
基本編は素直さが魅力。 シンプルなルールで、 1枚1枚のカードの強さがそのまま結果に出る。 初めてクラシックに触れる人、 ルール学習中の人、 シンプルな読み合いを楽しみたい人には、 基本編が向く。
理想的なクラシックの入り方は、 こうだとめしは思う。 まず基本編でルールに慣れる。 そこから05に進んで、 多様なデッキタイプを試す。 最後に08のパワーカードで遊ぶ。 これで、 デュエル・マスターズというゲームの歴史を、 自分の手で追体験できる。
どの時期のクラシックを選んでも、 共通して言えるのは「環境が固定されているから安心して研究できる」 という強みだ。 公式環境の追っかけに疲れた人、 ゆっくりカードと向き合いたい人、 1つのデッキを長く磨きたい人。 そういう人にこそ、 クラシックは向いている。
本記事は Duel Studio Classic (デュエスタ) の運営が独自に書き下ろした非公式の解説です。 株式会社タカラトミー、 株式会社ウィザーズ・オブ・ザ・コースト、 株式会社小学館をはじめとする「デュエル・マスターズ」関連の権利者・公式団体とは一切関係ありません。
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